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9年前…ユキ丸の来た日に


(2011.06.04 先週末の光が丘公園にて 左がユキ丸)

先週も予告したとおり、本日6月8日は、ユキ丸がわが家にやって来た記念日。彼は9年前、2002年6月8日の午前中にわが家の土を踏んだ。そしてこの日から、小ユキとユキ丸の「夫婦紀州の歴史」は始まっている。

彼がやって来るまでの経緯は昨年の小雪丸日記にも書いたので、できれば改めて、そちらも参照して頂きたいと思う。
▼ユキ丸がやって来た日
http://dog.kishu.us/?eid=249

私も毎年同じことは書きたくない(笑)…先週6月1日は小ユキのやって来た記念日であったが、今日6月8日は、単にユキ丸がやって来た日であると同時に、2頭飼育のスタートした日としても大きな意味をもつ大切な記念日なのである。

ユキ丸は「ちょうど9年前の昨夜」、三重県の亀山で深夜便のトラックに載せられ、東京へは、この日の早朝に着く予定だった。私は夜明けとともに始動して小ユキを連れ、その深夜便が到着するはずの埼玉県和光市の集配センターに向かった。

しかし待てど暮らせど、彼を乗せた深夜便は到着しない。後の問合せで、それは一つ手前の西台という場所のセンターに降ろされてしまったことがわかり、急遽向かうことになったのだったが…不覚にも道に迷い、1時間以上を費やした挙句、ようやくユキ丸には対面できることとなった。



(写真家の井川さんが撮って下さったユキ丸のアップ)

その間、ユキ丸は騒々しい集配事務所の入口にずっと置かれたままで、ひたすら我々の到着を待っていたことになる。彼は小さなビニル製の脱衣カゴ2つを上下に貼り合わせた小さなスペースの中で、じっと待ち続けた。それは、私が近寄って声をかけても、立ち上がることすら出来ないほどの小さなカゴであった。

それでも、ようやく出してやると、身体をゆすって臆することもない。急いで準備した小さな首輪とリードを着けると、いそいそと私の歩調に合わせてついて歩いた。そして、そのまま車のところに戻るまでは、彼も上機嫌だったのだが…

ところが車には、待たせていた小ユキがいて、彼を見るなり激しく飛び掛ってしまった。かわいそうなユキ丸は怯えて車の下に逃げ込もうとし、小ユキは情け容赦なく威嚇し続ける。帰宅するまでの車中は、こうして阿鼻叫喚の地獄絵さながらの騒ぎだった。だからユキ丸は、たぶん今でもそのときのトラウマをかかえているだろう。



(福井県生まれのユキ丸は三重県を経て東京に来た)

ユキ丸は福井県勝山(恐竜の化石で有名)で生まれ、やがて三重県亀山のバイヤーに託され、そして私の目に止まって、深夜便のトラックで東京に来た。ユキ丸のやって来たルートは、上の地図に示すように「長旅」である。

普通このようなケースで出会った場合は、ブリーダー時代の幼い写真は見ることが出来ない。しかし幸運にも、私は偶然ネット上で、その仔犬時代の写真を多数発見することが出来た。全く見知らぬ方が、生後1ヶ月の彼を訪問していたからである。そのときの話は昨年も書いたが、ユキ丸の生まれたばかりの様子は以下の記事にも詳しい。
▼奇蹟的な出会い!
http://dog.kishu.us/?eid=124



(生後1ヶ月未満のユキ丸は写真の中央、3頭同胎子だった)

▼ユキ丸の賞罰
ユキ丸はブリーダーについて言えば、所謂「名門の出」らしいのだが(笑)…ひとことで言って、彼には(小ユキと違って)賞暦もない代わりに罰暦もない。そして殆ど怒ったことのない温和な性格である。しかし気分が高揚してくると大きな声で吠える。

ただしそれは喜びの自己表現であるから、所謂無駄吠えでもない。そして本来、多くの紀州犬が寡黙なように、日常は彼もまた寡黙である。紀州犬の良さはこの寡黙であること…それに尽きる。そうした意味でも紀州犬は、過密な都会で飼うにも適した犬だ。しかしこの良さはあまり知られていない。(話が横道に逸れたが)

賞罰とは関係ないが、ユキ丸の特技をあえて一つだけ上げておくとするなら、彼は標準よりも明らかに視力が良い。それも動体視力のみならず、静体視力も良いのである。普通の犬は(小ユキもそうだが)動くものには良く反応する。基本的に犬は近視と言われるが、遠くても動くものには良く反応する。
しかし近くにあっても静止したものだと見落とすのが常だ。それは先代のユキの場合も同じだった。



(2011.06.04 先週末の光が丘公園にて 右が小ユキ)

すぐ近傍に猫などがいても、相手がじっと動かないければ気付かない。臭いには反応するから、地面を這うように嗅いでいても、その数メートル先に静止している猫には、あんがい気付かないものなのである。ところがユキ丸だけは例外的に、この静体視力が非常に良く、かなり遠くにいて、しかも静止したままの猫や小動物でも彼はいち早く見つける。

小ユキほど狩猟欲は強くないので、軽く促すとあきらめるが、誰よりも早く視力で反応する。その僅かな動作を見て私が(その存在を)知り、最後にようやく(促されて)小ユキが気付く。多くの場合は小ユキだけが「蚊帳の外」ということも少なくはない。事を荒立てたくないから、近傍に猫などが徘徊していても…多くの場合は「男同士の秘密」となる(笑)



(2011.06.04 先週末の光が丘公園にて 手前が小ユキ)

こうしてユキ丸を迎えた日は、小ユキとまだ迂闊に遊ばせるわけにも行かなかったので、帰宅した駐車場でユキ丸を遊ばせるときは、小ユキを抱き上げ…しばらくすると、今度はユキ丸を抱き上げ、小ユキを遊ばせるようにした。

こうした面倒な配慮は、その後も2ヶ月ほど続けなければならなかったが…交互にボールを投げながら遊ばせた時代の、なんと懐かしく楽しかったことか。大変ではあるが、いずれを抱き上げても高々6〜8キロの重量である。それがいつしか9〜12キロになり、15〜17キロになり、18〜19キロになり…

途中で幾度か体重の「逆転」はあったが、ここ3年ほどは小ユキが22キロ、ユキ丸が21キロ前後に落ち着いている。おそらくユキ丸の体重は、ほぼ理想的な(オスの)紀州標準であろう。一方の小ユキは(メスの)紀州標準から見れば少し重い(笑)



(2011.06.04 先週末の光が丘公園にて 右がユキ丸)

成長が止まるまでのユキ丸は、やや腹下しをし易い傾向もあったが、それはオス犬としての散歩のさせ方にも問題があったからだ。途中から、安易に地面などを舐めさせぬよう「細心の注意」を払うようにしてからは、そうした心配も減少した。それ以外ではユキ丸も(小ユキ同様に)健康に恵まれた犬であると言える。幸いわが家の紀州たちにはアレルギーもない。

換毛期を終えたユキ丸もまた小ユキ同様に美しく、そして良いオス犬の体形をしている。彼には(私自身が出陳の意思もないので)賞暦もないが、彼の同胎子である姉犬は過去に多くの賞暦を持つ。同じ姉弟であるなら、ユキ丸もきっとそうなったであろうと、そう思うだけで満足することにしている。私の拘りがあるとすれば「その程度のもの」だ。愛犬の価値は飼い主自身がわかっていればよく、それ以上でも、それ以下でもない。


小雪丸稿 | 03:16 | - | trackbacks(0)
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